東宝スタジオへ「水素発電」で電力供給、東宝とJERA

   東宝とJERA(東京都中央区)は、東京都世田谷区にある撮影スタジオ「東宝スタジオ」のCO2ゼロに取り組んでいる。11月29日、JERA(ジェラ)子会社のJERA Cross(ジェラクロス、東京都中央区)を通じて東宝スタジオへの水素発電による電力供給を開始したと発表した。

 水素発電設備はヤンマーエネルギーシステム(大阪市)が納入し、千葉県袖ケ浦市にある「袖ケ浦火力発電所」構内に設置した。同設備は、独2G製の水素専焼ガスエンジン(出力320kW×1基)、ヤンマーエネルギーシステム製の燃料電池(出力35kW×2基)、水素受入供給設備(容量3000Nm3×4基)から構成される。

 燃料となる水素は、エア・ウォーターの100%子会社で炭酸ガスおよび水素ガスの製造・販売などを行うエア・ウォーター・グリーンデザイン(東京都港区)の袖ヶ浦工場で製造した産業用水素ガスの供給を受ける。化石由来のグレー水素となり、環境価値による相殺は行わないため、現時点で水素製造時にCO2は排出している。

 また東宝スタジオは、6月からJERAが東京エリアに設置した太陽光発電所(合計出力1380kW)の電力供給を受けている。水素発電と太陽光発電を合わせて、東宝スタジオの年間使用電力の6〜7割程度を賄えると試算している。主に水素発電は夜間、太陽光発電は昼間に電力供給することを想定する。

 東宝とJERAは今後、カーボンフリー電力の段階的な導入を通じてCO2排出量の削減に取り組み、最終的には2030年ごろまでに「24/7カーボンフリー電力」の実現を目指す。

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