神戸市とノーリツ、神戸市公立大学法人の3者は、ノーリツが開発した水素100%燃焼の家庭用給湯器を神戸市立工業高等専門学校に設置し、11月15日から運転実証を開始する。11月8日に発表した。
水素燃焼給湯器は、現行の家庭用給湯器と同等の最大能力24号、最小能力2.4号に対応する。24号は、水温+25℃の一定温度のお湯を1分間に24L供給できる能力で、3~5人世帯に適合する。2023年12月に発表した。2025年以降の実用化を見据えている。
実証では、神戸高専の保健室に設置し、通常のガス給湯器から置き換えて日常的に使用する。水素ボンベ1本あたり451Lのお湯を供給(15℃の水に対して60℃のお湯を供給)できる見込みで、年間16本程度の消費を想定する。実使用に即したモードで運転し、長期運転による信頼性を評価する。
3者は、6月にカーボンニュートラルと、水素を燃料として活用する社会の実現に関した事業連携協定を締結している。同実証は、同協定の連携事項のひとつである、水素を活用した製品の早期実用化に向けた実証実験の取り組みになる。
また、同協定の連携事項には「神戸高専の学生を対象とした水素分野の人材育成」も含まれる。2024年度後半から2025年度にかけて神戸高専生に対する神戸市とノーリツによる特別講義、生産工場および研究開発棟の見学、技術者との座談会などを計画している。