武藤容治・経済産業大臣は9月2日、閣議後記者会見において、三菱商事が撤退表明した「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」「秋田県由利本荘市沖」「千葉県銚子市沖」の3海域における洋上風力発電事業の開発プロジェクトについて、できるだけ速やかに再公募を行う意向を示した。
また、近々に秋田県と千葉県で法定協議会を開催することを表明した。三菱商事に参加してもらい、地元関係者へ経緯説明するとともに、地元の意見に対して可能な限りの対応を取ってもらうことを求める。国としても、地元自治体や事業体からの相談に丁寧に応じたいと説明した。
再公募に向けて、関係審議会で今回撤退に至った要因の検証を速やかに行う。その上で、公募の公平性の観点に留意しつつ、洋上風力発電事業の実現を支えていく観点から事業環境整備について検討し、公募制度の見直しなどを実施する。
同事業は、2021年12月に三菱商事を含むコンソーシアムが落札した。FIT(固定価格買取制度)による買取価格は、「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」が13.26円/kWh、「秋田県由利本荘市沖」が11.99円/kWh、「千葉県銚子市沖」が16.46円/kWh。三菱商事は8月27日、事業環境の変化により採算が取れなくなったとして同事業から撤退すると発表した。