日本の水素市場を共同で開拓、北浜GRFとハイドレクシア

再生可能エネルギーおよびデータセンターの開発を手掛ける北浜GRF(KGC、大阪市)は、中国の水素関連企業であるハイドレクシアホールディング(Hydrexia Holding)の完全子会社であるハイドレクシアシンガポール(Hydrexia Singapore)と、日本の水素市場を共同開発するための覚書(MOU)を締結した。10月23日に発表した。

 MOUに基づきKGCとハイドレクシアは、日本における水素関連事業のサプライチェーンの開発に取り組む。ハイドレクシアのバリューチェーン全体に合わたるノウハウと、KGCの地域でのビジネス資源を活用し、段階的なアプローチで幅広い水素事業で協力していく。

 ハイドレクシアのマグネシウム系固体技術を活用し、日本における水素プラントの設計・建設、水素製造、輸送、貯蔵の開発に共同で取り組む。同技術は、水素吸蔵合金(圧縮水素)ではなく、水素をマグネシウム合金に吸収させて保存・ハンドリングするもの。AIの急激な利用拡大に伴う電力不足の懸念に対応するため、水素利用による電力不足解消を目指す。

 当初は、KGCが企画・開発を進める忍者エナジーデータセンターで稼働する燃料電池への水素供給の実現可能性調査に重点を置く。水素利用燃料電池で排熱を利用することで効率の良い冷水供給導入につながり、電力消費量の削減、更にはRE100企業向け100%脱炭素電源での運用も視野に入れる。

 KGCは、北浜キャピタルパートナーズが51%出資し、2024年7月に設立した。今回の提携により、将来的にデータセンターの電力需要を満たす水素供給体制の構築を目指す。独自の電源確保の視点から水素燃料電池の導入により、電力不足の解消だけでなく、CO2排出量削減にも貢献する。

 ハイドレクシアは2024年初頭以降、マレーシア、インド、オーストラリア、ブラジル、タイに事業を拡大し、事業契約、戦略的パートナーシップ、合弁事業を推進している。今回のMOU締結により、世界市場で急成長している同社の事業運営に新たな重要な事業を追加するとしている。

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